雛人形の重箱のスミ的考察③

お雛様の衣装に使われる裂地は、人形だからと言って特別に薄いわけではありません。
だから、この襟元は職人にとって腕の見せ所のひとつでもあります。十二単というくらいなので、多くの衣装が着重ねられる襟元は、
その厚みを感じさせないよう、どのように自然に見せるかが問われます。重ね方にも一枚ずつ交互にする人もいれば、全部を一緒に
重ねる人もいます。重ね方は好みでしょうが、美しく自然に見せる技術と工夫に差が出ます。

雛人形の重箱のスミ的考察②

三人官女の真ん中の人が持ってるのを「島台」といいます。宮中の大切なお祝いの行事に飾られるもので、蓬莱山を表していると言われ
松竹梅に鶴亀、お人形などもこれに飾られます。それを羽子板にしたものがこれ。縁起物の羽子板をさらに縁起良くしたものです。
高さ24センチほど。


 

雛人形の重箱のスミ的考察①

雛人形の重箱のスミ的考察①
お雛様の重箱のスミ的な謎 1
人形店ではお正月飾りや雛人形の売り出しが始まっています。プロが見る雛人形の良し悪しのキモを少しご披露していきます。
このお人形は手のひらサイズの、京雛としてはとても小さなものです。見ていただきたいのは腰の帯。白いエプロン状の「裳(も)」というものについている帯一本で十二単は着せられます。その帯。女の子の細めの胴回りがはっきりわかるように着せられています。
かわいい!
※「衣裳」の語は、「衣」と、この「裳」のことです。