「ひねり」
女雛の衣装。白い小袖、赤い袴の上に最初に着る一枚が単(ひとえ)です。この単にごくまれに端がコヨリのように丸く巻かれたものがあります(濃い緑の単)。ヒネリといいますが、実際の装束もこのようにひねられています。徳川美術館に展示されている古いお雛様の単部分はほとんどこのようにひねられています。女雛だけでなく、男雛も、供の人形も単の端はこのようにひねられています。
人形でこれをするのはたいへんなので、ほとんどが端を二つか三つ折るか、全体を二つに折って(単ではなくなってしまいますが)着せ付けられます(赤い単)。さらに、袖口を柔らかく見せるためか、手首部分を少し内側に折り込んで着せる場合があります(黄緑の単)。実際の装束ではないことですが、袖口を柔らかく綺麗に見せるためにしています。